お掃除のおばさんについての考察 １

お掃除のおばさんは、なぜだかたくさん喋る。「暑いねー、今日は暑い」「お掃除しているから、暑いー」「今日の夕方から、手術？」「ゴミ箱片付けますねー」「おトイレ掃除しますねー」「ここ、クーラーきいてる？」

弾丸みたいな言葉をたくさん発射するけれど、その中に私の答えは一つも必要とされていない。

あの人たちの質問に答えるには相当のスキルを必要としそうだ。

とりあえず、「うううううっ」と、痛いふりしてうずくまって見せてからとか、意味不明のダンスを踊ってみてからとか、最初に「何か」して弾丸を止めてからでないと、「治療によって免疫力が下がってるので、あんまりバタバタしないで欲しいのですが」「せめて病室に入って来るときは、マスクをして欲しいのですが」という私の願いは、はるか遠く届かないのだろう。

おまけに、私は寝てるので、クーラー寒いくらいです。

テレビも見ません。つけてなくていいんです。

それなのに、お掃除が入る３０分くらい前に、クーラーの温度を下げて　強　にしてしまう自分が好きで嫌い。

体力つけるより、コミュニケーション能力の方が大切だ。