Jan 29, 2013

本物のネズミと大人びた女の子と第六感


子供の頃から知ってる子が、この春大学を卒業するらしい。

私は、その子を思うと必ず思い出す出来事がある。それは「スチュワート・リトル」という映画に連れて行った時の出来事。

小学校の低学年だったと思うが、結構大人びた女の子だった。
私の場合、相手が子供だろうと大人だろうとあんまり年齢に関係なく接してしまう。子供でも尊敬出来る子は尊敬するし、大人でも中身がない人間に対しては引いてしまうので、実年齢は信用しないことにしているから、その子とはいつも対等というか友達みたいに話したり、やり取りしたりしていた。

ポップコーンとソーダと買い込んで、いざ、館内へ。
他の映画のトレイラーも終わり、始まり始まり! 隣にいてもその子のワクワク感が伝わってきた。し、私も楽しみーって感じだった。

お話が始まって「すごいよねーこのCG、本当にスチュワートがイルみたいだよね☆」って、話しかけた途端「えっっ! スチュワートいないの? 本物じゃないの?」と私の顔とスクリーンを何度も見て確認していた。

その途端「私はなんてことしちゃったんだろう・・・。」と。

大人びて見えても、この子はスチュワートが本物のネズミで、しかも演技をしていると思っていたんだ!と。

時々「単館系の映画しか見ないの」とか、「ハリウッド映画や大作はバカバカしくてみないわ」ナンテ言ってる人がいるけど、そういう人見るとあーあーとか思っちゃう。

いいじゃん! 恐竜が出てきても、普通に火星で息ができても、全身青い生き物が英語しゃべっても、海底20000マイルで海藻そだてて食っても、人生のうち何度もテロリストと偶然出会っても、必ずスパイが好きになった女が死んでも、眼球だけで世界を支配しようとしても。

心の持ちようだよ。つまらない現実やリアルな恋愛なんて面白い?ただただ面倒なだけだ。

そう、私が言いたいのは彼女に謝りたいってことなんだよね。きっと彼女は忘れているかもしれない。しかし、私は繰り返し繰り返し、後悔しているのだ。

あの時、彼女を無理やり大人にしてしまったんじゃないかとね。
ごめんよ。

彼女は、卒業して絵描きになるそうです。
それが、私にとってのとても大きな救いです。彼女ならきっと素敵な作家になる☆

蛇足
スチュワート・リトルの脚本ってM・ナイト・シャラマンだって知ってた? シックス・センス作った時と同じ年にネズミのお話まで書いて幅広いんだな。最近は元気ないね。

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