Mar 17, 2011

レコルテが作家とお客様と今してること

少しでも出来る事。

私たちの力はあまりにも小さい。
私の仕事は、絵(彫刻でも版画でもそういうの全部)が好きな人と、それを作り出せる作家達の間にたってなんとか結びついてくれたらと動く事だ。

結びつける事が私の仕事。
作家とその作家のファン。作家とその作家にとっての良い環境。作家と次のチャンス。ずっとずっと続いて行く連鎖を作り上げること。

見てもらうだけでも嬉しい。でも、素敵な作品を作家が作るなら、それが欲しい!と思ってくれる人に手渡して、じゃあ今度は、その作品の変わりにもらった現代社会では必要不可欠な「お金」で、今度は作家に次に新しい作品を作るためのいろんな意味での糧を渡す事だ。

ギャラリーレコルテが今回の東日本大震災に対する義援金集めのための、作家と作品とお客様と被災者の方々、その関係の方々をつなごうと私が考えた成功するかしないかもわからない企画に、次から次へと賛同してくださる作家とお客様がいる。

そうして、その方々のお返事に必ずかかれていることが「微力ながら」という言葉。
もっと驚くのが、「誘ってくださって、ありがとうございます」という言葉。

私がみんなに頼んでいる事は、作家の人たちには時間もないのに作品を提供してくださいという事で、お客様には文字通り寄付してくださいという、どちらとも相手に負担をかけるお願いだ。

なのに、みんながみんな、ありがとうございます。って。

私が、原子力発電とかに本気で詳しかったり、被災地に何度も行ったボランティアだったりするなら、出来る事を精一杯やるよ。でも哀しいかなそんな才能も能力も持ち合わせていない。実際、現場だ!いけば何か出来るかも!とかよぎったりしたけど、被災者の人たちのお荷物にならない自信すらない。

夜中、ニュースを見てると、悔しくて哀しくてぎゃんぎゃん泣いてしまう。
とりあえず目の前にいる困ってる人たちの、悲しみや負担やこれからの生活の事を一緒に考えて助けになる事をやる事が、一番の目的じゃいけないのかと。
単純だけどそこから、じゃあ、どうする?そのためにどうしたらいい?って考えて行動するんじゃいけないんだろうかって。

頭のいい人とかが考えると、いろいろあるんだろうね。きっと。
考えてるうちに、悲しみが増すような事にならなきゃいいけど。

微力ながら、なんて言わないで。
私が微力だから、ない知恵しぼってみんなに参加してって頼んだんだから。

ちっちゃな力も、つながって、つながって。
そうすれば、ちょっとはましな力になる。絶対なる。


こんなメールをくださった方がいた。

こんにちは。
レコルテの被災地に対する働きかけに お声をかけて戴き
本当に嬉しい気持ちでメールを拝見致しました。

募金や義援金という行動は何処でしても自由ですが
自分が知る人々と一緒に協力させて頂いて出来るという事に喜びを感じます
ありがとうございます。


夜中に自分の無力さに悔しくて流す涙と、このメールを読んだときに流す涙が、同じ所から出てくるから人間って不思議だ。

ありがとう。

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