銀座にあるシロタ画廊さんのオーナーのインタビュー記事を見つけた。1968年から銀座という激戦区で、作品や作家を冷静な目で見続けて愛してこられた人の言葉は、わたしなんかまねできない。でも、世代は違っても同じように感じる部分がある。こんな風にうまく言えないし、私が言った所で含蓄も何もありゃしないので抜粋させてもらいます。
70年代はエネルギッシュな時代だっと思いますが、昔の作家と今の作家と比べるとどうですか・・。という質問の答えから。
「時代的な背景があるからね。70年代は元気な時代、バイタリティーがあった。それに引きずられて、画廊も売れなくてもなんとかなるという気持ちがあったと思います。
作家も若いときは売ろうと思って作ってないし、とにかく発表するだけで満足していた。でも、今の人は結果 を急ぎすぎる。展覧会をして、マスコミに取り上げられなかったり、売れなかったりするとガッカリしてしまう。辛抱ができないんです。
一人の作家を育てるのには20〜30年かかる。今はスピードが速いから30代で認められる人もいるけれども、情報化時代だから出てくるのも早いが潰れるのも早い。アートは流行だけを追っている訳ではないから。これからは画廊も作家も自身が問われる時代、こだわりとバランスが肝心かな」
人によっては、だからその情報化時代をうまく利用してさっさと有名になって、さっさと売れて、作品なんて残らなくても若いうちからチヤホヤされたい。それでいいじゃん。とりあえず楽したいし!なんていう今風?の人も沢山いるだろうと思う。
まあ、それはそれでいいさ。十人十色。
しかし、私には、やっぱりどうしてもそう甘いものとは思えない。まあ、私も今時の若い衆ではないのかな。そう言われるならそれでいいさ。ただ、簡単に叶ってしまった夢の続きをどんな風に見続けていけばいいのか? 私にはその答えの方が解らなくて怖い。夢にまで見る結果なんて、天才でもない限り馬鹿みたいに追い求め続けるものなんじゃないだろうか。届きそうで届かなくて、でも、きっと何かあるって信じられる時を一日一日過ごす方がいい。そうしていくうちに、いつの間にか届いてたっていうくらいだともっといい。天才なんてそんじょそこらにいるんだろうか?そうしてあなたは天才なのか?
私は明らかに違う。
だからちっぽけな努力を一日一日繰り返していく。
それしかない。
Sep 27, 2008
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1 comment:
ずっと遠くまで行かなければ魔法にふれることはできない—Boo Radleysというバンドのアルバムにあった言葉です。うろ覚えなので間違えているかもしれませんが。ときどき思い出します。
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