Sep 30, 2008

戦友

そだくんとウノッチと食事をしていて、ふとこんな話になった。
「そださんの個展、今年で7回目ですよ」「えええええっ」
すごいな。いやいや、改めて数えた事がなかったから、聞いてびっくりした。
なかなか30才前で、画廊企画で個展7回って、作家にものすごく才能があるか、ものすごく将来性があるか、あるいはその企画画廊のオーナーがよっぽどの挑戦者なのか・・・その、どれかだろうな。
年頃の綺麗な画廊のオーナーと、見目麗しい青年作家だったら、確実に関係性を疑われてる所だ。
それはおいといて。

雨なのに、今日はお客さんが沢山。にぎやかだ。
何日か前、通りすがりの方が作品を買ってくれた。もちろん、今まで買ってくださったお客様に対しても、そだくんのまわりにあまた存在するいろいろな年齢層の女性の方々に対しても、買ってくださる事に対する喜びは変わらず、とても嬉しいことなのだが、通りすがりの方が目に留めてくれて、おまけに気にいってくれて、それでもって買ってまでくださる。というのは、作家および画廊冥利につきるというか、違った喜びがある。説明が難しいけど、その瞬間は作品の魅力だけがクローズアップされた気がして、まあ、なんていうかそういう感じ。

が、しかし、そだくんを誉める事はしない。当たり前だと思うから。
作品がいいのに、売れないと腹が立つ。誤解しないでほしいが「売り上げが上がらないと」とは言ってない。そっち方向で考えた事もない。採算を考えたら、できないでしょ個展も画廊も。私が3食ぬきましょう!いやいや、なんなら3日までなら我慢してみましょう!
それに、ここに展示したものが売れるという事は、私が「いいでしょ。これ。だって、いい作品だと思ってるから企画してるんだもん。いい絵に決まってるじゃん」という声にはならない声を朝から晩まで発しながら、企画している訳だから、そこんところが満たされるとものすごく幸せな訳だ。満たされないと機嫌も悪くなる。そりゃそうだ。それじゃあまるで私に見る目がないみたいな気になるから。
おまけに彼の初個展から7回もやったとなると、もう後には引けないでしょ。だから、そだきよしは甘やかさない事に決めたのだ。
戦友みたいなもんだな。
あっ、でも、先に行ってくれ。地雷踏んだら怖いから。それで安心だったら合図して。そのくらいしてくれてもいいでしょ?
だって、女の子なんだもん。

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