Jun 16, 2015

Stéréotype

The Curious Incident of the Dog in the Night-time」が今年のトニー賞で 演劇部門 作品賞を受賞したそうだ。


 初めて読んだ Mark Haddon の作品。空港でトランジットしてる時、暇つぶし用の本を探してショップをウロウロしてた時、偶然見つけて買った。暇つぶし用だったのに、一気に読んでしまった。

It was 7minutes after midnight. The dog was lying on the grass in the middle of the lawn in front of Mrs. Shears’s house. Its eyes were closed. It looked as if it was running on its side, the way dogs run when they think they are chasing a cat in a dream. But dog  was not running or asleep.The dog was dead.

ね、続きが読みたくなったでしょ?

本というのは奇妙なもので、始まりは退屈で後になって面白くなっていくものもあるし、最初から最後までそのまんまのものもあるし、1作目2作目までは面白くても、だんだん面白くなくなって「最初の分読んじゃったから、続きも読んでみるかー最初が面白かったんだから、きっと次の作品は」と思って裏切られ続けてしまうものもある。うーん。
映画のトランスフォーマーみたいな感じ。オプティマース!

昔、本好きのある人が「マルグリット・デュラスは「L’AMANT」を書いた時、冒頭の「A dix-huit ans j’ai vieilli.」を書きたいがために、この本を書いたんじゃないかと思う。」と言っていたのを思い出す。その人はその当時「50歳で引退して、物書きになるのが私の夢だ」と言っていたが、どうやら今も社長業を止められないでいる。時の流れを感じた時、冒頭のセリフはどんな意味を持ってくるのだろう。
いろいろなものを手に入れても、手放せない責任のほうが重いのだろうな。
時々思う。普通では手に入らない、いろいろなものを手にいれる事が出来る人は、自分のためだけに手に入れたいものを純粋に追いかけられないジレンマとの戦いなのではないかと。

ちなみに日本で「愛人」というと、なぜだか女の人のことっぽいけど、デュラスの L’AMANT というフランス語は、女から見た男の愛人のことだ。


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