Tokay Gecko Awardは初回から2次審査からは一般のお客様の投票制にしています。
始めは浸透していなくて「なかなか選べない」という意見が多かったのですが、ここ4-5年では、するどい批評をしてくださる方も増えてきました。
私としても、正直、絵で競い合うとか、批評するといった行為は本来苦手とする事でもあります。感性のまま描きたいように描けばいいと。
ただ、Tokay Gecko Awardの募集要項にも入れている通り”プロを目指す”作家という所に重きを置いています。
作家なんて、絵かきなんて職業じゃない。とか、そんなんでご飯が食べれる訳はない。とか、死んでからしか評価されないんじゃない?とか、いろいろあるとは思いますが、そんな事はないと信じています。
しかし、いくら作家が素敵な絵を描いても、誰の目にも触れず、どうやって発表していいかもわからず、誰かの意見を聞きたくても聞く事もできない。。。となると、作家を続けていくという事は、どうしても他の職業より孤独な作業をする事になると思うので、制作が続いていかないのではないかと心配してしまうのです。
学生の時はまわりに同じような事をしている仲間なり先輩なりいると思うのですが、いざ、卒業してみんながみんな作家の道に進む訳でもなく、どちらかというと少数派だと思われるし、作家どうし意見交換したり集まったりする世界があるならまだ安心だけれど、なかなかそうもいかなくなるのが現実だとおもうのです。
みんなそうだけど、大人になると「責任」や「生活」なんていうたいそう退屈なものが追いかけてきたりもしますしね。
作家にもいろいろな形があると思います。
1.ただ、好きで、描き続けられればいいという方(多分、生活の不安なんかがなかったらほとんどの作家はそれだけで満足するのだと思います。)
2.いや、せっかく描いたのだからみんなに見てもらいたい!っていう方。
3.貧乏を承知で、絵描きを職業にしたい方。
4.いつか、僕の絵で世界をびっくりさせてやる!っていう方。
簡単に少し上げてみましたが、レコルテが作家の役に立ちたい、一緒に頑張りたいと思っているのは、3.4を選択した方々となのです。
2.までは、いろいろな場所で発表する事ができると思います。料金を払って場所を貸してくれるシステムの貸しギャラリーを借りて発表してもいいし、作家の仲間をつのって公共の私設でグループ展をしてもいい。
ただ、3を過ぎると一人では戦いにくい世界だとおもいます。
絵がものすごく良くて、マネージメントも出来て、そんなマルチプレーヤーの方も時折見受けられますが、なかなか大変な事だと思います。
そこで、やっぱり厳しくなってしまうかもしれませんが、そこを選択した作家は、コンペで競ったり、他の人の意見を聞く事が必要になってくるんだと思っています。
どの仕事でも同じですが、いい物を作る。いい物ができたら、それを自分以外の人にわかってもらう努力をする。自分がいいと思っていても、気に入ってもらえなかったらその仕事はとれません。例えば広告なんかだと、クライアントに気に入ってもらえて形になって世間にお披露目されてからでも、安心は出来ません。
そのまた先にいる、一般の方々の反応は予想通りには行かない事も多々あります。
作家の方も真剣です。
Geckoの自慢出来る所は、投票してくれるお客様も一生懸命コメントを書いてくれると言う所です。
すでに、投票が集まってきていますが、みなさんのコメントに「あっそこってそう思った?」とか、「やっぱり、そこをつかれると思った!」とか、なかなか『私は素人ですが。。』と書いてある割に、鋭い所があります。多分それは、素直に見てくれて素直に思った事を書いてくださるからだと思います。
これからは、作家の方もドキドキですが、投票してくださる方も一緒にドキドキを楽しめる時間の始まりです。
毎年、ご協力ありがとうございます。
私たちも勉強になります。
素敵な作家の将来のキッカケに参加するって、素敵な事だと思いませんか?
それと、遠方の方はどうしてもしょうがないのですが(WEB上の画像も出来るだけ再現しようと努力はしていますが)もしも現物を見れる距離にいらっしゃる方は、出来れば、本物を見てあげてください。
お手間かけますが、心からのお願いです。
Apr 6, 2011
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