なにがJe vous en prieだ。
うちの変な居候姪っ子は最近やけに海外物に興味をもっている。
学校にラスベガスの近くからきた女の子がいて、その子がもうすぐ帰国するそうだ。それで、どんなお土産がいいか、なにか日本に来た記念になってそんでもって博多人形じゃないものを探していた。英語に関してはまあ中の上くらいやれるので、いろいろと話していておもしろいんだが、最近はおフランスに興味があるらしく、篠沢 秀夫 (著), Thierry Mar´e (原著) の「フランス語の常識—日常表現は文化の鏡」とかいう本を読んでいた。ヘーと思って、ちょっと見せろとばかりに読んでみると、以外になかなか面白い。フランス語の常識なんて書いてあるけど細かく蘊蓄をたれてる訳ではなくて、コラムっぽい感じで解りやすい。のに、きちんと言葉は覚えられそうな内容になってる。おーこれは結構奥深い!と関心して読んでいると「貸してあげようか?」何て言うものだから、「あらっいいのでしょうか?」というと、「Je vous en prie」ときたもんだ。その途端「ラシーヌって?」とか「ジドローって?」とか、はたまた「バーキンのバックの人って、ゲンスブールっていう人の奥さんだったの?どっちも生きてる?」とか。
「ラシーヌって言えば、悲劇のラシーヌ、喜劇のモリエール、史劇のコルネイユってフランスの三大劇作家の1人じゃん。アンドロマクとかさギリシャ神話のやつさ」と適当に答えていたら、早くも今の言葉の中の知らない事をクルクル考えてる目をしてきた。あーしまった。こいつの飽くなき好奇心は私に近いんだった。こいつは、知らない事があると知らないと気が済まない。いつもそうだ。ぜったい今度はギリシア神話とかシェークスピアに発展した質問をしてくるはず。うー。今度、ウノッチを紹介しよう。めんどくさい。
しかし、いいなあ。こいつは交通事故や不慮の事故などに合わない限り、無限の可能性と柔らかい脳みそを備えていて、これからいくらでもいろんな事が出来るんだなと。
「いいな、お前は。まだ高校生で」って言ったら、「どうして?」って言うから「だって、時間はたっぷりあるし、ネットは普及してるし、本だって読み放題だし、知りたい事があれば何でも知ることができるし、海外もうんと近いし、思いのままじゃん」「私も、一日中、本ばっかり読んで、好きな映画みて過ごしたいよ。あー早く60才とかにならないかな。隠居だ隠居」とかぐずぐず言ってたら「それは違うと思うよ」とさりげない答え。なんだよ、その変に大人みたいな答えかたはっ。まあいいさ。「あー明日も忙しいからお風呂にはいろーっと。大人になるといろいろと忙しいんだよ」って言ってからも、えんえん床に座り込んでチョコクッキー食べながら、ずっとその本を読んでいたら、なにやらしげしげと見てくるから、「あっ大人になったら、もっと落ち着くもんだと思ってたけど、なかなかいつ大人になったのか自分では気づかないから解りにくいよね」と、ごまかしごまかし立ち上がろうとして「あーっ!足がしびれた!うぎー」とか言ってたら、三日月みたいな目つきで「へへへっ」って含み笑いをされた。
なんだよ。ジロドーのこと、教えてやんないからな。
星の王子様のフランス語判も買ってやんないぞ。
うーん、まさに大人げない。
Jan 21, 2009
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