「蒸し暑い」のと「暑い」というのは確実に違うね。
また、今年の夏も夏らしい事なんて全く全然しないうちに終わってしまった。はたして夏なんて来たのだろうか?
日常が忙しくても(別に忙しくない!と思う事にしている)自由時間を確保するために睡眠時間を削る私は、今日なんか、目がよく見えない。
だったら、とにかく早くベッドに入ればいいようなものなのだが、それはそれで嫌だ。
入ってからも、雪崩を起こさないように、なるだけサイドテーブルの上の本を重ねないようにする日々の努力の結果、今、選び抜いた本を気が遠くなるまで読む。
読んでいると、むくむくといつもは努力に努力を重ねて「死んだフリをしている私」がまたこれ芽生え始めて始末に負えない。思考と妄想の飛躍と興奮によって、眠れなくなる。というか、眠っている場合じゃなくなってくる。
ああ、こっちの世界はこんなにも素敵なもので溢れていて、まだまだ知りたい事も見たいものも沢山あるっていうのに、ベッドの中なんかで今日一日を終えられるものかっ!とばかりに、言葉の渦のなかに溺れそうになるのを必死でこらえながら、が、しかし人間らしく夜は寝なくてはっと、ぐるぐるだ。
埴谷 雄高の『寂寥』 読むたびに毎回、それも、毎回、感心する。
その世界しか本当は望んでないのではないかとすら思う。
戻ってくるのが大変になる。
何故か私をレイ・ブラッドベリの『霧笛』と同じ色と空気が包む。
ああっ どうか、世間とやらと折り合いを付け続けるために努力している私の、寝た子を起こすようなまねだけはしないでくださいとひっそりと願う。
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