難しい問題だ。
ある海外のアーティストからメールが来た。彼はもちろんプロで、作家活動でご飯を食べている。もう、70才近いのではないかな?
彼が言うには、日本のアーティストから話があって日本で交流展をやったのだけれど、2ヶ月近く日本に滞在していて結構お金もかかってしまった。だけど、招いた人たちは作品を売るという事には少しも努力をしてないように思えた。
多分、ここには多くの行き違いがあったのだろうと思う。
調べてみると、
企画した日本の作家は作家活動以外の収入があり、美術館で企画展をする事自体が目的だった。
その企画は海外のアーティストと交流展をしますという事で美術館側に受け入れられたものだという事。
来年も誘われているけど、どうしたらいいと思うか?
アジアでのマーケットは本当の所どうなのか?
という内容だった。
これは、アジアのマーケットがどうこうとかいう以前の問題で、作家の温度差なのだろうと思う。どちらの責任でもないだろうとは思う。
でも、自費で日本に来て滞在して、彼の作品は大きな彫刻なので運搬費だけでも相当な額になる。
そして、見せるにはとてもかっこいい。
場所が美術館だから、おおっぴらに売る事もはばかられるだろう。
それに、今となっては打ち合わせの段階でどのくらい確認して、どのくらい話し合ったのかが疑問でもある。全部きちんと伝えていて相手が納得していたのなら、こんな事にはならなかったんだと思われる。
でも「楽しいグループ展」に誘うだけのつもりだったら、日本にいる作家が日本で展示するのと、海外から作品を搬入して滞在しなければならない作家のリスクって言うのもちょっとは考えたいものだなあとも思う。
これは日本人同士の作家でも言えるんだろうな。
微妙な温度差。
微妙だけど、この温度差が埋まる事はないんじゃないかな。
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