Mar 20, 2008

First day of spring

昨日の風はすごかった。
深夜近く、車のドアを開ける事ができないくらいの風。
一晩中風の音が止まなかったせいか、眠りが浅く、まるで朝まで考え事をしていたかのような夜だった。最近では眠れない夜を過ごす事などなくなった。学生時代や子供の頃は明け方の白みかけた空が好きだった。ただ、あの頃は新しい朝を、新しい一日を恐れる事がなかったからかも知れない。今はほんの少し違う。白みかけた空が好きな事に変わりはないけど、その後来る嫌らしいほどの始まりを歓迎できない。夜を過ごした後、あたかもその前の事はすべて綺麗に片付けられたかのような空気を信じる事ができない。行動も言葉も連なって重なって蓄積されていく。
昔、潜在意識の話をしてくれた人がいた。私たちを形作る物の中には潜在意識というものがあって、それを覚醒しているときと合わせて割合で示すと、おおよそ1:9なんだよ。私はとっさに9が覚醒している時だとおもった。
逆だった。それ以来潜在意識の形成になるだけ自分の意思を加えられるようにといつも変な事をしている。あれから何十年とたったから、2;8くらいになってるといいな。他の人の意識をどうのこうのする事に興味はないから、せめて自分の意識くらいいつも覚醒させておきたいものだ。
そのときその人が、覚醒している部分を海上で見る事ができる氷山に例えて説明するためにつかった、リーガルパッドに書かれた氷山の絵を今も忘れられない。海中に隠れている部分の氷山の大きさと深さにものすごい恐怖を感じた。厚い氷が張った海面を海の中から見上げて、泳いでも泳いでも出口の裂け目を見つけられない感じ。海の中から見る氷の屋根には、気泡が沢山ついていてキラキラと綺麗なのだけど、人間が呼吸するには足りず、光は淡く届いているのにとても寒い。だったらどちらもない方がましなのに。
それでも、裂け目を探し続ける。
こんな風にして潜在意識は作られていく。夜は特に。

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