最近、というかここ最近、見るたびにいい顔になるなあと思う少女たちがいる。
その人の絵を初めて見せてもらったのは、もう何年か前になる。
Tokay Gecko に出してきてくれて、個展もやってくれた。
その時の女の子たちは、将来が定まらずにフワフワで、描かれている少女たちの世代そのままに思春期真っ只中って感じだった。
思春期特有の危なっかしさと、根拠のない自信をまとって、なのに、ちょっとだけどうしていいかわからない戸惑いと不安を漂わせていた。
実際の絵は見れないのだけれど、ずっと画像で追っていると、いつからか行き先がはっきりして自信を持ち、余裕が出てきて、強い真っ直ぐな瞳を持った少女たちが存在するようになった。ここ最近は特に。
きっと生み出してくれるお母さんが、いろんな人に見てもらっていくうちに間違いなくついた自信と方向性が出てきたんだと思う。
颯爽と、凛として、潔く、どこにでも旅立てる目をした少女たち。
描かれたモチーフはなんでもいい。マルでもシカクでも。犬でも猫でも。
そこじゃないんだ。感じるところはそこじゃないんだ。
そこだけ見ててもなにも見えてこない。
そう、そしていい作品は描いた人から軽々と旅立っていく。
いい作品の周りには、自分以外の人の力も自然と集まってくる。
生み出した人の手にも追えないくらい、きちんと一人歩きできる。
と、私は思っている。
絵の世界を開店休業している私が、なんだかんだ言ってもおこがましいだけなのだけど、その人の絵をこれからも出来ればこっそり見ていきたいなと思う。
たまには大好きな絵の世界のこと、ちょっとだけ言わせてくださいな。
No comments:
Post a Comment