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こんなこと始まって以来なんじゃないだろうか。
フェデラーと錦織の初戦が終わったあと「世界一位になれる錦織が帰ってきた」とか興奮気味に言ってた、過去に世界46位になったことがある、自称「テニスの才能はなかったけど、解説の才能はある。なぜなら僕には確実に全てが見えるから」と今年からWOWOWの解説に加わった伊達公子にドヤ顔で言ってた人がいたが、あの試合を見てよくそんなことが言えたなと思う。
もちろん、錦織が勝つには勝ったけど、フェデラーも錦織も試合になってなかった。
サーフェスが合わないのかボールが苦手なのか、全くスイートスポットに当たってないし、最後まで変なリズムの試合だった。
なんだか、どの試合もたどたどしいラリーをする選手が多かったし、ハードコートなのにクレーコートで打ち合ってるような球種やコースを選択して打ち合ってるように見えた。
結局、特にファーストサーブの確率を上げて丁寧なラリー展開をした選手が勝っていった。その中でもサーシャは格別だった。あんなに落ち着いて最後まで冷静に戦ったサーシャを初めて見た。もちろん、才能がある選手だけど、いろんなタイプのトップ選手達と戦術的に勝った戦いができたせいで、準決勝のフェデラー、決勝でのジョコに対する試合運びは見事だった。
これからのサーシャにとって本当に価値のある1週間になったんだろうなと思った。
今まで「サーシャは、マスターズは獲れてもグランドスラムは獲れない」とか嫌味なこと、好き勝手に言われてたけど来年は頑張れるかも。
しかし、この間のカチャノフとの決勝の時と同じで、追い込まれた時のジョコビッチの態度はちょーっといただけない。パフォーマンスでもいいから、最後まで懸命にボールを追う姿を見せて欲しい。明らかに落ちてる態度を見せるのはなんだかね。ナダルだったらそんなことしない。負けるとしても綺麗に負けて欲しいな。
錦織がティエムに勝てなかったのは、もちろんファーストが入らなかったからとも言えるけど(そりゃ入った方が楽だけど、セカンドからでも十分展開できる彼でさえ)ティエムが前の2試合とハッキリと戦術を変えてきたせいだ。
このコートではハードヒットしまくっても勝ち目がないということに気づいたのか、ベースラインより下がって、まさにティエムが得意とするクレーコートでの戦いを展開してきた。もちろんファーストも前の2試合より確実に入れてきてた。
かわいそうに、ガットのテンションをコンマ単位で気にする錦織くんには、このコートやボールは苦手だったんだろうな。フェデラーも準決勝まで球を捉えることができてなかったくらいだから。でも偉いよ。右手首を怪我してから、ガットもガットのテンションも、サービスのフォームも変えたのに、ファイナルに出場するところまで来たなんて。
そう言えば、全てが見える人は錦織くんが30位前後に怪我で落ちた時「彼はこのままだと、あっという間に100位前後にどんどん落ちていきますよ。そしてそうなるともう20位以内には上がってこれなくなりますよ」って言ってたなあ。
ファイナルを制したズべレフはテニスもスピーチも偉い子だった。
毎回気になるのは、フェデラーとかデルポトロとかが出場する試合の時、サッカーのサポーターみたいな応援をするファンがいるけど、あれはちょっといただけない気がする。デ杯ならともかく、なんだかうるさい。
応援されたら嬉しいかもしれないけど、そういう人たちはなぜかブーイングも激しい。
テニスの試合にブーイングは似合わない。
おっと、今度は駒井哲郎と埴谷雄高について書こうかなー。
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