Jul 18, 2009

Today's customer☆


本当はずっと相手をしてもよかったのだが、ダメだしをされて、お引き取り願った。せっかく来てくれたのに差別してもいいのだろうか。

姪っ子に、本を元に戻す条件付きで、本棚自由使用許可をだしたら、今はウィトゲンシュタインの本を読んでいるらしく、説明攻めにあってしまった。まあ、人となり等は話せても、結局のところ本質的に彼の思想は?等と聞かれても、未だ不可解な事が多いため安直に答えまいと「学校の先生に聞け」と言ってみた。明るく実直な姪っ子はすぐさま質問したらしい。

ら、答えはなかったそうだ。人の悪口を決して言わない彼女の口には上らなかったが、なんとなく、知らなかった様な感あり。
おまけに「ちなみに、君のお父さんはどういうご職業だったかな?」と聞かれたそうだ。

なんたること。

先生・・・いろんな所が間違っておりますよ。
おかげで、彼女は自己解決に踏み切るようだ。
「大人でも、知ってる大人と知らない大人がいるんだね」
という言葉を残して。

姪っ子よ、人には考える力が計り知れないくらい備わっているんだよ。
脳みそが変形するくらい思考する事は、なんて、楽しい事でしょう。
私の経験上、変形するほどの思考の後は、君の大好物であるチョコレートがもっとおいしく感じる事だろう。
そうして、それでも、哀しきかな、答えは1つとは限らないのだ。

そこがまたいいではないか。

うらやましいぞ。君は今、贅沢な時間を自由に使えるのだ。
うかうかしていると、そんなピカピカ光る贅沢な時間は、日々のくだらない事のために費やす時間に場所を空けなくてはならない時が来てしまう。
ので、それまでは、世間の大人に「そんなことは役にたなない」と言われても、他人が「変な事に興味があるのね」って言っても、気にせずすすめ。

そうして、そんな風に進んで行けば、日々のくだらない事に費やす時間のために開ける場所も最小限で済む様になる事を、おまけとして言っておこう。

天才なんて1人もいなくて、発見も発明も、他人には取るに足らないかもしれない素敵な人生も、小さな小さな思考の連続の上に成り立っているのだ。

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